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一頭のクジラ

私は、生まれ育った地元の海で、大きなクジラと泳いでいました。そのクジラは、私と一緒に楽しんで泳いでいるような、一人で自由に泳いでいるような、そんな不思議な時間でした。

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その朝、目を覚ますと、父から電話があり、体調を崩し入院していた私の叔父であるイソジおじちゃんが亡くなったと知らされました。私のじいちゃんから船長を引き継ぎ、これまで半世紀以上、船を降りた後も、新しく燻製ビジネスを始めたり、とにかく最後の最後まで働いたイソジおじちゃん。

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子どもの頃のイソジおじちゃんの印象は、隣に住む優しいお酒の大好きな漁師でした。しかし、学校を卒業し社会に出て、世界の厳しさを知るようになると、私はイソジおじちゃんの凄さを肌で感じるようになりました。アメリカから帰国後、実家で少し進路に迷っていた時期、私はイソジおじちゃんの煮干し工場でバイトをさせてもらいました。ただ指示をするのではなく、誰よりも率先して汗をかき仕事をするイソジおじちゃんの横顔を今でも鮮明に覚えています。母曰く、イソジおじちゃんは四六時中魚が獲れるのをいつも気にしていたそうです。魚が獲れる、それは即ち、売上であり、経営者としては一番大切な事です。

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沢山の花で囲まれた教会の葬式ミサでは、なんと6人もの神父さんが祭壇の上にいました。私は6人の神父さんが一人のカトリック信者のために、ミサをあげるのを初めてみました。その理由は、イソジおじちゃんが歴代の神父さん達をいつも温かく地域に迎え、頻繁に自宅に招き、教会のために尽くしてきたからに他なりません。だからこそ、イソジおじちゃんは神父さんからも地域の人からも家族からも愛されていたのです。

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決して驕ることなく謙虚で温かかったイソジおじちゃん。ここ数年は、年に一度会えるか会えないかの繰り返しでしたが、私は、いつの間にか、顔を見るだけで何故か感動するようになっていました。妻を初めてイソジおじちゃんに紹介した帰り道、妻はポツリと、「イソジおじちゃんは、七福神の誰かに似てるよね。ニコニコしていて、福顔よ」と言い、私は妙に納得したのを憶えています。

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イソジおじちゃん、これまで、会社のため、地域のため、教会のため、吉浦家のため、一生懸命働き生きてくれて、本当にありがとうございました。あなたは私にとってシロナガスクジラのような大きな存在で、心から尊敬できる人でした。イソジおじちゃん、天国でも、船に乗って、魚ば追いよると。大好きなお酒と刺身は、ほどほどにね。

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by tak6542 | 2015-06-04 02:49

てんやわんや

5月のGWには、何処に行こう、あれをしよう、など色々と計画を立てたものの、終わってみれば、風邪をこじらせ肺炎で入院した息子に振り回されっぱなしの今年のGWでした。

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幸い、有田陶器市の初日には日帰りで行くことができ、それが唯一の家族の休日でした。家に誰かを招待する時には、趣のある器でもてなしたい、という妻の一言がきっかけで出かけた初めての陶器市でしたが、いろいろな店を回りながら、割とモダンな器を何点か購入することができました。

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料理を盛る器によって味は変わる、というような事を聞いたことがありますが、さて、それが真実かどうか、今後、元気になった大将と確認してみたいと思います。

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by tak6542 | 2015-05-09 23:31

絵心

ランチを終え帰り際、ふと顔を上げると、子供たちが描いた誰かの似顔絵が展示されていました。子供たちが書き上げた絵には、無邪気で真っ直ぐな気持ちや想いが込められていて、『絵心』とはこういうものなんだと教えてくれました。

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どこにも売っていない、その絵を渡されるお母さんは、どんなプレゼントよりも一番嬉しいのかもしれません。来月、娘がどんな絵を描くのか。楽しみでなりません。

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by tak6542 | 2015-05-03 23:33

1年ぶりに

先月、庭先に初めてチューリップの花が咲いた頃、香港から東京マラソンフィニッシャーが我が家にやってきました。1年ぶりに会うトムは見違えるほど健康的になっていて、体から自信とパワーがみなぎっていました。

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そんなトムは、特にチュル毛頭の息子をとても可愛がっていました。さて、先週から福岡マラソンのエントリーが始まりました。あまり願掛けなどはしない私ですが、来週の天気の良い日にでも、愛宕神社と西新教会で手を合わせてこようと思っています。

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11月、糸島でゴールしている自分を勝手に想像しています。

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by tak6542 | 2015-04-26 22:01

ルーキー

遥か遠い昔、私にも社会人一年生のルーキー時代がありました。東京の、とある貿易会社で働き口を見つけた私は、基本がなっていないということで、強制的に社外の合同新人研修会に数日間送りこまれました。当初、全く乗り気でなかったアメリカ帰りの若造は、そこで、その後の人生において多大な影響を受ける、大切な友に出会うことになります。

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中国系マレーシア人のルイさんは、日本の大学を卒業して、そのまま日本の商社に就職する道を選びました。日本で成功して、将来、リッチになりたい、そんなストレートな夢を語っていた彼は、今、その商社の上海支社で支社長としてバリバリ働いています。

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東京では、よく二人で銭湯に行ったりして、正に裸の付き合いをしました。これまで、箱根、佐世保、嬉野、日光、上海などルイさんとは色々な場所に行きました。お互い家族を持ち、しばらく会えていませんが、今度は彼の故郷であるマレーシアかここ福岡で再会しようといつもそんな話しをしています。ルーキー時代の出会いが、まさかここまで続くとは思ってもいませんでしたが、これからも初心を忘れず、『人との出会い、一期一会』を大切に生きていこうと想う次第です。

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by tak6542 | 2015-04-12 23:38

もう一度

また、もう一度行きたい、と思える場所が、大濠公園で見つかりました。

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写真で見るよりも、実際にその場所で穏やかな春の風に吹かれ、池のスワンボートの水面から眺めるモダンなボートハウス、公園の雰囲気と凄くマッチしていました。

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久しぶりの家族とのゆっくりとした時間。帰りの車の中、娘は、何度も何度も、『おおほりこうえん!』と、連呼していました。

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by tak6542 | 2015-03-29 02:49

二人だけの写真

仕事を終え帰宅しドアを開けると、玄関先に一枚の写真が置いてありました。

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次の日、母から電話をもらいました。開口一番、『いやぁー、参ったねぇ・・・ あの子には・・・』。母はゆっくりと噛みしめるように語り始めました。その前日、私の両親は2時間かけて孫二人を見に福岡に遊びにきました。ほんの数時間の滞在でも、娘と息子はばあちゃんと沢山遊んでもらったということでした。特に娘にとってばあちゃんは、何でもわがままを聞いてくれる特別な存在のようです。そして、帰り際、玄関先で、母は、『また、来るけんね。少し寂しくなるねぇ』。すると、娘は自分の部屋に戻り、一枚の写真を持って来て言い返したそうです、『ばあちゃん、私は寂しくなかよ。だって、この写真があれば、いつも、ばあちゃんと一緒だから』。その写真には、数年前、お菓子屋さんの前で二人並んでポーズをしている娘とばあちゃんが写っていました。

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しばらく電話の向こうで黙っていた母、『ばあちゃんは幸せばい。孫に、そがん風に想われて・・・』。娘が東京で生まれた時、母は1ヶ月ほど、東京に来てくれました。あの頃が懐かしく、そして、今が微笑ましい、そんな一日のエピソードでした。

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by tak6542 | 2015-03-21 23:30

I did it man

友人のトムが一足先にやってくれました。

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東京マラソンに出場すると聞いてから、まるで自分の事のように、2月22日をワクワクしながら待っていました。6ヶ月ほど前から本格的に取り組んだとはいえ、香港や上海の空気の悪さから十分な練習ができず、数日前には少しナーバスになっていました。

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しかし、夕方、『 I did it man So tired 』とメッセージが入ってきました。彼は見事完走しました。その後のコメントからトムがこれまで経験したことのないような達成感と充実感がひしひしと伝わってきました。次はこちらの番です。コツコツと走り続けるのみです。

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by tak6542 | 2015-02-22 21:24

風にも負けず

2月、百道浜の海風は堪えます。

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青空が久しぶりに顔を出し、写真撮影のために向かった先には福岡タワー。ところが、シャッターを切る手は直ぐにかじかみ、風景を楽しむ余裕は何処へやら。そんな時、福岡タワーの真下を横切ろうとすると、小学生たちが身を寄せ合うようにして弁当を食べている光景が目に入ってきました。

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あの寒さの中、風にも負けず、子供たちはお母さんの手作り弁当を食べながら、友達や先生とどんな話をしていたのでしょう。おそらく、『ラッスンゴレライ』や『クマムシのあったかいんだからぁ』といったところでしょうか。

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by tak6542 | 2015-02-15 22:58

ナイトラン

定期的に走るようになり、毎日の天気を気にするようになりました。昼間にも関わらず、今日の福岡は風が冷たく、夜には穏やかな風になることを願っていましたが、この丘には海から凍てつくような北風がビュンビュンと吹いていました。

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これまで夜に走ることはめったにありませんでしたが、意外や意外、ナイトランは爽快です。あたかも、自分の為だけに、静まり返っているような住宅街を、一人、もくもくと走ります。1周約2.6キロのコースには、途中、目の前に街の夜景が現れ、少し疲れてきた私を元気づけてくれます。

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1月から始めたばかりで、まだまだフォレスト・ガンプみたいな走りは出来ませんが、少しでも追いつけるようにナイトランを継続できればなと思います。ちなみに、色違いではありますが、私の足元にもナイキのランニングシューズが光っています。

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by tak6542 | 2015-02-08 22:47